google.com, pub-6886053222946157, DIRECT, f08c47fec0942fa0 日本各地の美しい風土を巡ります。: 新・日本紀行(52)稚内 「野寒布岬」

2012年8月15日水曜日

新・日本紀行(52)稚内 「野寒布岬」






 新・日本紀行(52)稚内 「野寒布岬」 




野寒布岬(現在時間を表している)



「もう、これ以上北へ行く、先の道はありません」・・、


ノサップ(野寒布岬)の最先端部である、敢てゆうなら最北第二の岬・・?へ遂に来たのである。

北端の地は、タイル貼りされた小奇麗な園地の中央にイルカのモニュメントがあって、何故か、その上に大時計がぶる下がっていた、時に10時30分を指していた。

実は、日本最北の地は稚内の東にある宗谷岬であるが、ノサップ岬(野寒布岬)は稚内市街にも近いせいか周囲にも人家も結構多い(航空自衛隊の基地も近くにある)。 
日本海の夕陽が綺麗ということもあるが、名前の通った宗谷岬に比してやや地味なのは否めない、果たして・・?。

宗谷岬は、これから向かいます。


ノサップ岬の名・野寒布岬は、根室のノサップ岬・納沙布岬と紛らわしい。 
あちらは日本最東端で日の出の岬、こちらは日本最北端(二番目)で夕陽の岬であろう。

「ノサップ」というのはアイヌの意味で「岬が顎(あご)のように突き出したところ」という意味であるらしい。 
確かに地図を見ても、宗谷が上顎、野寒布が下顎で宗谷湾の口を開けている様子が判る。 
一方、根室の方はやはり下顎に納沙布、上顎に知床で根室海峡が口を開き、しかも国後島を今にも噛み付こうとしている、「国後は俺のもんだ・・!!」と云わんばかりに。 
ノサップのアイヌ的解釈は的を得ていると思われる。

岬の隣に「ノシャップ寒流水族館」があった。
月曜の午前ということもあって小生以外の入場者は見当たらないろうであるが、入場口近くで若い女性がアザラシに特訓をしていた。 
多少の挨拶的会話をしながら、気がついたのが水槽の中央にかなり大きめの一頭のアザラシが半身を出して直立不動の姿でじっとしている。

「このアザラシはどうしちまったのですか・・?」
「日向ボッコしてるのでしょう、もう歳ですから!」
「・・? 水中で日向ボッコ」・・?、
「歳とると、動物も人間も一緒だね、日向ボッコは・・、」


館内に大回遊槽が有った。
そこにはホッケ、カレイに混じって幻の魚と言われる巨大な「イトウ」がいた、 あれっイトウが海水に・・?



「イトウ」という魚・・?、

ところで、長い間イトウは完全な淡水の魚であると思われてきたが、現在では中には降海する固体がいることが確認されていると。 
降海すると言っても、沿岸部での生活がほとんどで、遠洋にでることはないという。
かつて、イトウは北海道だけでなく、岩手県以北に広く分布していたことが知られているが、青森県小川原湖付近にて1940年4月に捕獲されたものが最後の記録となって、その後は姿を消しているという。

一般的に、サケ・マスの類の魚たちの産卵期は秋であるが、イトウは春に産卵をするという、このことは寒冷な気候に影響を受けたことが要因であるとも言われている。 
性質は非常に獰猛で、反面強い警戒心を持っている。 
強さと臆病さが混在した性質が特徴的だと言えるだろう。 

成熟するまでにオスで6年、メスで8年かかる。体長も30センチメートルになるまでに5年、1メートルクラスになるには15年以上かかると言われている。 
イトウが幻の魚と言われている所以には、こうした時間のかかる成長過程が背景にあるものだと思われる。

どちらかと言えば鈍重なボッーとした顔をしている印象を受けてしまうが、これはイトウがそうした生きるためのスピードを必要としなかった。
必要とする場所に生息してこなかったという歴史がそうさせているのだという。 丸太のように太く長い体は、イトウの鈍重な印象を強くしていると。

アメマスの仲間にも言えることであるが、こうした湿原の川に棲息している魚類としては、太く丸い体形が向いているものと言われる。 
ヤマメやニジマスなどのように、速い流れの中をスピードつけて泳ぐ必要がないのだから、そうした環境に適応した結果、現在のイトウの体形であるのだろうと想像されると。
 
非常に貧食で主に魚を食すが、大きく成長したものはカエル、ヘビ、ネズミなどの小動物さえも丸呑みにしてしまうと言われ、その食性にからむ伝説は数知れないという。


次回も「稚内」






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