google.com, pub-6886053222946157, DIRECT, f08c47fec0942fa0 日本各地の美しい風土を巡ります。: 新・日本紀行(90)青森・東通村 「居候の役場」

2013年1月16日水曜日

新・日本紀行(90)青森・東通村 「居候の役場」

【東北・太平洋道】 青森(大間)⇒⇒⇒⇒福島(いわき) 




 新・日本紀行(90)青森・東通村 「居候の役場」 


北海道一周を終えて、再び「東北」へ戻ってきた。
本州・最北部、下北半島の大間へ再び上陸して、次に東北地方東部から関東地区沿岸を巡ります。
尚、下北地方の内部地域である恐山や薬研温泉、そして下風呂温泉などは後頁の「温泉・観光」の項で記載します。



「むつ」の市街地を抜けて、国道279から県道7の小高い丘のような「冷水峠」を越えると「東通村」(ひがしどおりむら)へ入る。 
即ち、下北半島の頭の先端部分が東通村である。 

本州北東端に位置して、津軽海峡と太平洋に面しており、海岸線だけでも約60kmに及び、面積も約300km2と大きな村である。
この雄大な自然から、当然ながら豊富な海・山・里の幸に恵まれている。

しかし、この村のチョットユニークなところは、村は既に100年以上もの歴史をもつが、最近、流行(はやり)の合併の話も無いようで独自の村経営を行っている様なのである。 
更に、面白いのは村が誕生して100年もの間、隣の町(田名部=むつ市)に役場・庁舎を置いてあった事で、いわば、居候の役所であったのである。 
村が発祥して100周年を記念し、やっと庁舎を地元村内に設けたという。


歴史といえば、青森県全域にいえる事だが、この地も、超古代人(縄文人)が生活してた痕跡・遺跡が多数発見されているという。 
特に尻屋地区等北部に集中しているといい、これは北海道との関連も覗えるが・・、南へ下って青森の三内円山の縄文文化にも影響を及ぼしているのかも知れない。 しかも、この地に北海道特有の文化と言われる「擦文文化」の跡も発見されているという。

「擦文文化」とは北海道の道中において何度も記載したが、8~13世紀、北海道全域と東北地方北端に見られる文化で、北海道特有の続縄文文化に当時の本州の文化が刺激を与え、成立したものとされている。(本州の平安から鎌倉初期の時代) 
即ち、石器、土器は消滅し鉄器が普及しはじめ、農耕(稲作は含まず)も行われたが、生活基盤はあくまで狩猟・漁労にを置いたもので、近世アイヌ文化の先駆となる文化である。


それらの文化が今に継承されているのだろうか・・?、現在に至って先人から受け継いだ能舞、もちつき踊、神楽・獅子舞等の歴史的伝統文化、民俗文化が今も華開いているという。 
車で走っていても、何の変哲も無さそうな人口8000人足らずの寒村に、長大な人類の足跡が残されていたのは驚きであった。 



尻屋崎灯台と自然放牧の「寒立馬」

北東端には「尻屋崎」がある。
この周辺で目を引くのが周年、放牧されている津軽馬といわれる「寒立馬」は有名である。 粗食に耐え、寒風吹きすさぶ厳寒の季節、力強く立ちつくす姿は、命の尊さと、たくましさを感じさせる。 
野生の馬と思っていたが、実は飼い主がいるらしく農用馬(肉用馬)として自然放牧されているという。
寒立馬及び尻屋地区の生息地は青森県の天然記念物に指定されている。


歴史的伝統文化と自然の豊かな東通村だが、この村に既に原始力発電所の誘致が決定しているという。
東通村は歴史ある村であるが、未来志向の村でもあった。


【追記】
2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震では、稼働中の原発・1号機が2月6日より定期検査中のため運転をしておらず大きな影響は無かった。


東通原子力発電所は、東北電力(株)が、110万kWの沸騰水型原子炉(BWR)1基と138.5万kWの改良型沸騰水型原子炉(ABWR)1基を、東京電力(株)が138.5万kWの改良型沸騰水型原子炉(ABWR)2基の計4基の計画となっている。

このうち東北電力1号機については、1996年7月(平成8年)に電源開発調整審議会に上程され、国の電源開発基本計画に組み込まれ、1998年12月(平成10年)に着工し、2005年12月(平成17年)に営業運転を開始している。

また、東京電力1・2号機は2006年9月(平成18年)に経済産業大臣より重要電源開発地点として指定され、1号機が2011年1月(平成23年)に着工したが、平成23年に発生した福島第一原子力発電所の事故への対応を最優先するとの観点から、本格工事の開始を見合わせている。
なお、国において、エネルギー政策の見直しが進められており、具体的な見通しを示すことができないことから、運転開始時期は未定とされている。




次回は六ヶ所村・「原子力発電」



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