google.com, pub-6886053222946157, DIRECT, f08c47fec0942fa0 日本各地の美しい風土を巡ります。: 新・日本紀行(37)紀伊地方 「神武天皇上陸地」 

2015年4月11日土曜日

新・日本紀行(37)紀伊地方 「神武天皇上陸地」 







  新・日本紀行(37)紀伊地方 「神武天皇上陸地」  




https://www.env.go.jp/water/heisa/heisa_net/img/waters/location/kamizakiwan.gif



http://www2.jingu125.info/wp-content/uploads/2015/01/20150117-308.jpg
神前湾








錦地区の山頂にある「神武台」とそこから見下ろす「錦の港」の美景




神武天皇上陸の地

再びトンネルの多い、海沿いの山岳ロードである。
一人のサイクルトラベラー(自転車旅行者)の青年が車を引きながら登ってくる、登り下りの多いこのような道程は叶わないであろう。 
こちらは、いわゆる自動の車で、お察し申し上げます。


暫くして「錦浦」へ出た。 
規模は小さいながら鄙びた漁港と品のいい海水浴場の組み合わせが良い。
西行法師が熊野三山から海路二見浦へ向かう途中、錦の漁村を通りかかり余の美しさに詠んだ歌が「山家集」に載っている。
 


  『 海に敷く 紅葉の色を 洗ふゆえに
                錦の島と 言ふにやあるらん
 』



」は古くから「風待ち港」としても栄えた港町で、一流の歌人・西行の心もとらえたのであろう。


ここから更に明るい峠に出ると「神武台展望所」と、真新しい看板があった。 
急な階段と尾根道を数分登って行くと、「神武天皇上陸記念地」としてあり、立派な展望塔があり石碑も在った。


石碑には『 伊波礼彦尊(いわれひこのみこと:古事記、後の神武天皇)が西暦239年、九州の美々津浜を船出し大和制圧のため、日向の国(宮崎県)を出発された。途中、長髄彦(なかすねひこ)の強力な抵抗に遭い、陸路からの進軍をあきらめ船より進軍した。紀伊半島に迂回し熊野灘を北上、遂に大和入りに成功して橿原で即位された。この大和入りの上陸地点とされる学説には、錦浦とするもの、二木島とするもの、那智勝浦とする説などがある。古代の遺跡や遺物を実査した二人の著名な考古学者と歴史学者が「錦浦は太古より開けて高度な文化を誇った豪族大家の住ませし所」と論証している。この錦浦は大和の宇陀地方とは最短距離にあり、遺跡や遺物が示すように、恐らく古代の熊野灘沿岸には、錦浦の他にこれといった集落もなく、錦浦だけが海に開けた唯一の水陸交通の拠点であったと推定されている。
 (以下、略) 
この事から、神武天皇が上陸したとされる地点は唯一錦であろうと推定される。昔から地元では、神武天皇がお座りになったという石があると言い伝えられている。 平成16年(2004年) 紀勢町 』
と書かれている。


ここから見渡す熊野灘と海岸線は豪快そのものであり、なにより真下に見える錦湾の錦漁港が絵のようである。 




気が付けばここは既に紀勢町であった。
この錦地区は神話の時代、神武天皇が東征の際に上陸した地点であるといわれている。 錦地区には神武山と呼ばれる山も在る。 
そして、この地区には各所に10数基の古墳が確認されており、古墳時代(日本の3世紀後半~4世紀初めの飛鳥時代の頃から奈良時代を指す)の夥しい量の遺跡物が出土しているという。

当時、この地方は国内屈指の文化をほこる大都市であったと推測されているという説もあるとか。 遺跡のなかに「海獣葡萄鏡・かいじゅうぶどうきょう」や「三角縁神獣鏡・さんかくぶちしんじゅうきょう:町指定文化財」といった、中国の隋・唐時代(6~7世紀・奈良平安朝)の様式のものが発見されている。

」というのは、古代、権力の象徴であった。
鏡は神霊性を有すると考えられ、この世界の政治的支配、帝王権力の支配として神秘化し神霊化したものとされていた。
海獣葡萄鏡」の主文様は獅子と葡萄の蔓(つる)から構成されていることから命名されている。 又、「三角縁神獣鏡」と言う名前は、鏡の縁の断面部分が三角形になっており、背面の模様に「神と獣」が刻まれているという。

一般に大型の古代鏡は、太陽光を捉える、そして反射する「ヨリシロ」として神聖視されてはいたともいわれ、直径30㎝近くになると2kgを越える銅の塊になり、このため大型鏡は移動させるなどという事は通常では無く、現存する鏡は支配者の権威を現す象徴であり、或いは「御神体」とも考えられるという。
序ながら、11月30日は「い(1)い(1)ミ(3)ラー(0)」の語呂合わせで、「鏡の日」という記念日らしい。


次回、「神武天皇」について






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