google.com, pub-6886053222946157, DIRECT, f08c47fec0942fa0 日本各地の美しい風土を巡ります。: 平成日本紀行(132)久住 「久住高原の岳麓寺」

2016年7月31日日曜日

平成日本紀行(132)久住 「久住高原の岳麓寺」





九州地方の皆さん、此の度の大震災に謹んでお見舞い申し上げます。
(この記事は震災以前のものです)






 平成日本紀行(132)久住 「久住高原の岳麓寺」 







久住高原の岳麓寺




http://onsen-trip.com/wordpress/wp-content/uploads/2015/06/ganiyu_gaikan0624.jpg
長湯温泉





「日本一周の旅の記録」へリンクします
 

この久住高原の中にある農道の一端に鄙びた「岳麓寺」(中世の古寺、石塔が多い)があった。
こちらは大船山の登山口としても現在でも山岳愛好家にはよく知られているらしい。 

岳麓寺は九重連山の裏側、即ち東側の山麓にい位置していて登山口にもなっているが、其の名も「岳」の山「麓」の寺院ということになります。


昔(江戸初期)、竹田藩(岡藩)の殿様(3代藩主・中川久清公)は大船山をこよなく愛し、14年間に5回もの登山をしたといわれる。

第3代藩主・久清(織田信長、豊臣秀吉に仕えた中川清秀の孫)は九重連山の一つ大船山をこよなく愛し、藩主の座にあった頃から大船山にしばしば登っており、隠居すると自ら「入山」と号して自分の墓所探しも兼ねて山歩きを楽しんでいたという。 

殿様の登山は足が不自由だったため、山麓の岳麓寺(がくろくじ)までは駕篭で来て、「人鞍」と呼ばれる鞍を屈強の男性に担がせて登山したという。 
没後、大船山八合目付近、標高1,580mの人里離れた地に墓所を築き、「入山公廟大船山」と称した。(国史跡)

中川久清公は、政治的には熊沢蕃山(くまさわばんざん:江戸初期の陽明学者)などを招き潅漑事業・富国強兵などの指導を受け、藩政の確立と教育の普及に努めた名君であり、岡藩中興の英主とされている。入山時の人鞍や陣羽織、文書などが久住町中央公民館に保存されている。



岳麓寺を過ぎると道が不案内になり、地図、カーナビで確認しながら、県道30号を目指した。既に直入町に入ったようである。 

町は久住連山の東麓に人口1000人ほどのこじんまりとしたところであり、その町の中央を貫流する芹川沿いに有名な「長湯温泉」がある。 
温泉場は長閑な湯の里といった感じであるが高濃度の炭酸を含み、日本一の炭酸泉として名高く、全国でも十数ヵ所しかないかなり貴重な湯だとか。

古くから湯治場として栄え、訪れた文人墨客も多く俳人山頭火、与謝野鉄幹、晶子、野口雨情等がいるという。 カジカの鳴く芹川沿いには日帰り温泉施設もあり、その名の通りの「ラムネ温泉」や「カニ温泉」といった風流な完全かけ流しの共同湯もある。 
直入町は、ごく最近の2005年4月1日に直入郡荻町、久住町とともに竹田市と新設合併して新「竹田市」となり、自治体としての直入町は消滅している。


県道30号は庄内-久住線ともいい、この先、庄内町に至り国道210道、JR久大本線(大分~久留米)を跨いで別府に至る。 
長湯温泉から先は見通しの良かった大草原、大原野と打って変わって山稜が迫り、芹川のダム湖が光る。 
その下流域は深いV字峡の渓谷が落ち込む、蛇生渓谷(じょうせけいこく・・?)というらしい。

間もなく庄内町に出た、国道は由布院温泉と大分を結ぶ幹線道路で、さすがに車の往来は賑やかである。
町並みは普通の田舎の街といった感じであるが、ここに由布市の庁舎が在るのには一寸不思議な気もした。 

久大本線の小野屋駅前から別府庄内線・県道52号を一気に走り、城島高原の袂からお馴染みの県道11号に乗ると別府鉄輪は直ぐだった。


次回は、再び鉄輪温泉・「双葉荘

  
「日本の世界遺産の旅の記録」へリンクします



 




【小生の主な旅のリンク集】

《日本周遊紀行・投稿ブログ》
seesaaブログ    fc2ブログ    gooブログ    googleブログ

《旅の紀行・記録集》
「旅行履歴」
日本周遊紀行「東日本編」   日本周遊紀行「西日本編」   日本周遊紀行 (こちらは別URLです)  日本温泉紀行 

【日本の世界遺産紀行】   北海道・知床   白神山地    紀伊山地の霊場と参詣道   安芸の宮島・厳島神社   石見銀山遺跡とその文化的景観   奥州・平泉   大日光紀行と世界遺産の2社1寺群   

東北紀行(内陸部)    ハワイ旅行2007   沖縄旅行   東北紀行   北海道道北旅行   北海道旅行2005   南紀旅行2002   九州の旅    日光讃歌

【山行記】

《山の紀行・記録集》
「山行履歴」   「立山・剣岳(1971年)」   白馬連峰登頂記(2004・8月)   八ヶ岳(1966年)   南ア・北岳(1969年)   南ア・仙丈ヶ岳(1976年)   南アルプス・鳳凰三山   北ア・槍-穂高(1968年)   谷川岳(1967年)   尾瀬紀行(1973年)   日光の山々   大菩薩峠紀行(1970年)   丹沢山(1969年)   西丹沢・大室山(1969年)   八ヶ岳越年登山(1969年)   奥秩父・金峰山(1972年)   西丹沢・檜洞丸(1970年)   丹沢、山迷記(1970年)   上高地・明神(2008年)

《山のエッセイ》
「山旅の記」   「山の歌」   「上高地雑感」   「上越国境・谷川岳」   「丹沢山塊」   「大菩薩峠」   「日光の自然」




01. 15.

Google Analytics トラッキング コード